ある亡くなった大学教授の「蔵書をまとめて引き取りませんか」という話。
先日没した我が師・木越治先生の蔵書の受け入れ先を探しています。先生は上田秋成が専門でしたが、たとえば、毎年、本屋大賞の候補のリストが発表されると、「ぜんぶ読んだことある」と仰ったり、じぶんでは賭けもしない競馬の攻略本を読んでいたり、その様子はまさに「雑読家」でした。(続く)
— Motoi Katsumata (@motoi_katsumata) 2018年11月24日
金沢郊外というめぐまれた居住環境にあったこともあり、書庫のために増築した一室に本棚を詰め込み、保管しておられました。ミステリー、思想、音楽、サブカル...1980~2000年代の研究にとっては、まさに宝の山です。(続く)
— Motoi Katsumata (@motoi_katsumata) 2018年11月24日
奥様は、「丸ごと研究に役立てて下さるなら、送料だけの負担で結構です」と仰って下さっています。もし話がまとまれば、整理は私がします。たとえば現代日本学を強化したい海外の大学図書館にとっては、最高のコレクションだと思います。
— Motoi Katsumata (@motoi_katsumata) 2018年11月24日
もう少し情報が欲しいと思いますので、来週末に金沢へ行って、蔵書数の確認と、背表紙のビデオ撮影をしてきます。ご興味のある方は、どうぞご連絡ください。また、興味のありそうな向きへお広めくだされば幸いです。(以上)
— Motoi Katsumata (@motoi_katsumata) 2018年11月24日
木越治 - Wikipedia
木越 治(きごし おさむ、1948年11月20日 - 2018年2月23日[1])は、日本近世文芸の研究者、金沢大学名誉教授、元上智大学教授。石川県金沢市出身1971年金沢大学国文科卒、75年東京大学大学院博士課程中退、富山大学講師、79年助教授、83年金沢大学助教授、のち教授、96年「秋成論」で東大文学博士。2010年上智大学教授。
上田秋成が専門だが、近年は秋成作品の講談化と口演、講談と韓国の評弾の比較などを行う。『秋成論』では、呉智英の石川淳批判に反論している。
この方を存じ上げているわけではないのだが、「ひとりの読書人が亡くなった。その人の興味や価値観、美意識に基づいて収蔵されていた蔵書の行方は…」という話にはしんみりさせられる。
自分は万分の一程度とはいえ、同じように蔵書がそれなりにあるからだろう。
数年前「桑原武夫の蔵書が、いったん寄贈されたのに図書館でスペースの問題もあり処分された」という話が話題になった。
京都市、桑原武夫の蔵書1万冊を廃棄 → 何が悪いの? - Togetterまとめ https://togetter.com/li/1105060
小説「図書館霊園」~故人の蔵書を有料で引き取り閲覧可能な本棚に置く「有料の〇〇文庫」はできないかな?という話。【記録する者たち】 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20170512/p2
渡部昇一氏逝去に際し3ツイート。/蔵書はどうなるのか・・・・・・と考えると粛然 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20170418/p2